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双極性障害から双極症へと名前が変わることで個人的に思うところ

投稿日:2018年9月24日 更新日:


こんにちは、ヤチヤチルです。

ご存知の方もいらっしゃると思いますが、「双極性障害」は「双極症」に名前が変更になるそうです。

「……2018年に発表が予定されている世界保健機関(WHO)の診断分類の日本語版では「双極症」という名前にかえることになりました。」

『これだけは知っておきたい双極性障害 躁・うつに早めに気づき再発を防ぐ!(ココロの健康シリーズ)』
(2018, 加藤忠史監修)(以下、加藤(2018))

加藤(2018)によると、「障害」という言葉が偏見をもたらす場合があること、また「障害」という言葉にとらわれてしまって、患者が自分の生き方を狭めてしまうこと、があることから、とのことです。

これらはメリットかもしれませんが、名前の変更に関して個人的に思うところもあるんですよね。

新しい治療法が増えるわけではないだろう

名前の変更は、これまで双極性障害を受け入れられなかった人が、自分の治療や人生に前向きになれるだろうとは思います。
ただ、名前の変更が、直接的に治療的効果をもたらすとは考えにくいでしょう。

一部には、治療法が増えるわけじゃないのに名前が変わるのは迷惑、と感じる人もいるかもしれません。

もちろん、何百という患者を診てきた精神科の先生方が、双極性障害という名称は止めた方が良いと考えたので、患者の治療や社会生活に何らかの前向きな効果が期待できるのかもしれません。

私は障害者?

双極症となることで、「障害」の文字が消えます(それが狙いなのですが)。
ここで、既に障害として受け入れてきたのに、障害じゃなくなるってどういうこと!?、と戸惑う人もいるのではないでしょうか。

私は、どちらかというと、双極性障害を「病気」として受け入れてきましたが、それでも「障害」の二文字が消えると不思議な気持ちになります。
これが、「障害」として受け入れてきた人なら、なおさらだと思います(その考えを減らすのが狙いなのでしょうが……)。

躁鬱病、双極性障害、双極症と名前がわちゃわちゃ

躁鬱病に双極性障害、双極症、他にも双極性感情障害など、双極性障害を指す(指していた)言葉は複数あります。

正直頭の中がわちゃわちゃになるんですよね。
自分の病名をアップデートするのはちょっと負担です。

ましてや、正確な日時をもって、はいっ今日から双極症です!となっていないのが、余計にややこしいです。

予想ですが、最初は若干の混乱が起こり、双極症が広まるまで結構な時間がかかるのではないでしょうか。

名前が変わると調べ物で不便をする

例えば、googleで「双極症」と検索をかけたときに、双極性障害ではヒットしたものが出てこなくなるかもしれません

2018年9月24日にパッと検索したところ、「双極症」でも双極性障害の情報は出てくるようです。
一番上は厚生労働省のページでした。

情報というのは治療において大事な存在だと私は考えています。
その情報源を失えば、治療において大きな損失になるでしょう。
杞憂に終わればいいのですが……。

「双極性障害」という名称に愛着が湧いている

意外とこういう人はいるのではないでしょうか?

変な話ですが、長年双極性障害を患っていると、「双極性障害」に愛着のようなものが湧くんですよね。
もちろん憎しみもありますが笑。

そんな「双極性障害」の名前が変わっちゃうのは少々抵抗があるんですよね。
この愛着はおそらく私の生存戦略なんだと思います。

私の場合ですが、長い付き合いとなる「双極性障害」と上手くやっていくには、「双極性障害」と人間関係のようなものを構築しないとやっていけません。

その結果として、愛着が湧き、名前変更に若干の抵抗があるのです。

愛着以外にも団体名などの固有名詞で困る?

さて、愛着が湧いていなくても名前の変更で困るのが、団体名などの固有名ではないでしょうか?
「~の双極性障害の会」だとか「~の双極性障害のブログ」といった名前の団体やブログは、若干(あるいはかなり)迷惑してるかもしれません。

「双極症」って発音しづらくない?

恥ずかしながら、滑舌の悪い私は、「双極症」を滑らかに言うのが難しいんですよね。
人に病気の説明をしなければならない機会はこれからもあるので、些細なことながら、意外と重要だと思います。

とりあえず、発音の練習をしておきます笑。

まとめ:慣れるまで大変そう

名前の変更でわちゃわちゃして、色々な問題が出るんじゃないかと述べてきました。

結局のところ、慣れの問題なのかな、と感じています。
慣れてしまえば、それほど不自由や不便、違和感なく生活できるでしょう。

慣れるまでが大変だと思うので、「双極症」の皆さんは共に頑張りましょう。

以上、ヤチヤチルでした。

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双極性障害(Ⅱ型)。手帳2級。
同病の妻と手を取り合いながら暮らしています。
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現在Webライター。
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